みなさんこんにちは。わいんとくすりです。
今回はイタリアワインのCASTELLO DI AMA AL POGGIO 2021のテイスティングレポートです。ワインを実際にいただいての感想を忖度なしで記載していきたいと思います。
CASTELLO DI AMA AL POGGIO 2021はキャンティ・クラシコを代表する造り手であるCASTELLO DI AMA(以下、カステッロ・ディ・アマ)が手がけるシャルドネ100%で造る唯一の白ワインです。
その味わいはしっかりとした樽感を感じながらも、それに負けないだけの果実の印象が感じられ、バランスよく仕上げられた今飲んで美味しいワインだというのが率直な感想です。
ワインは生産者や栽培環境、醸造過程といった背景も知ることで、より興味深く味わうことができます。この点にも目を向けてみていきましょう。
このレポートは2024年11月現在でのレポートです。ワインは飲むタイミングや保存状態によってその品質は大きく左右されます。また、官能表現になりますので、当然個人差もありますので、その点はあらかじめご了承ください。
カステッロ・ディ・アマ について
カステッロ・ディ・アマはイタリア、トスカーナ州のガイオーレ・イン・キャンティに畑を有するキャンティ・クラシコを代表する生産者です。
2代目オーナー兼醸造責任者であるマルコ・パランティ氏はキャンティ・クラシコ協会の会長を務め、2003年にはガンベロ・ロッソ誌のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞される実力者でもあります。
マルコ氏はキャンティが「早飲み用の安ワイン」といわれた時代から「長期熟成」を念頭に置いたワイン造りを開始。品質を高めるために、収量の制限や「クリュ」の概念を取り入れ、畑ごとに収穫・醸造するといった方法を行っていきました。
彼の目指したものは「キャンティ・クラシコ」を名乗るためのワインではなく、「カステッロ・ディ・アマ」の名を背負ったワインを造ることです。その名に恥じないワインを造るための努力が飛躍的に品質を高めていきました。
現在造られるワインは世界中で高く評価されており、San Lorenzo Chianti Classico Gran Selezione 2010はワイン・スペクター2014年のトップ100ワインにおいてイタリアワインとして唯一TOP10圏内に選ばれるなど、生産者としての実力の高さを示しています。
現在カステッロ・ディ・アマが生産しているワインは良年にのみ生産されるワインも含めて12種類あり、なかにはL’Apparitaのようにカルトワインとなっているものもあります。
今回テイスティングするAl Poggioは、このラインナップで唯一の白ワインで、生産量もChianti Classicoの1/6程度と希少なワインとなります。
基本情報 ~栽培・醸造~
Al Poggioに使われるシャルドネを栽培する畑は標高450-500mに位置しており、斜面は北東と南西向き、土壌構成は粘土と石灰質が主体です。
収穫されたブドウは破砕、穏やかに圧搾され、果汁は一旦冷却されます。アルコール発酵は60%がスチールタンク、残りは小樽にて行われ、小樽で行われる発酵の25%は12時間果皮と共に漬け込まれ、香りと旨味を引き出します。
アルコール発酵後、アリエ産とトロンセ産の小樽(新樽50%、残り50%は1年使用後)でマロラクティック発酵を行い、酸度を調整するとともに、樽の印象などを付与していきます。
熟成は約8カ月間澱と共に行われ、7日ごとにバトナージュ(攪拌作業)を行います。澱からの旨味成分が溶け出すことで、さらに複雑味が増していきます。
出来上がったワインの基本情報は以下の通りです。
キャンティ・クラシコ2021|ヴィンテージ情報
2021年は春に十分量の雨が降ったことで、夏の乾燥に耐えうる十分な水の貯えを行う事が出来ました。
夏は散発的に雨が降っただけで、基本的には乾燥しており、夏の気温は例年通り。過度の猛暑はありませんでした。8月下旬からは日中の気温は高いものの、夜間はかなり気温が下がり、ワインに重要なアロマを蓄えることが出来ています。
キャンティ・クラシコエリアの2021年ヴィンテージは良年とされており、ワイン評価サイトを見てみても、高評価がついており期待が膨らみます。
実際にテイスティングをしてみて
まとめ
いかがでしたか?今回はCASTELLO DI AMA AL POGGIO 2021のテイスティングレポートをおとどけしました。
AL POGGIO 2021はフレッシュさのある果実味と樽の印象が調和していてとても味わい深いワインにしあがっていました。食事との相性も良いですが、ワイン単体でいただいても十分美味しいワインでした。
温度は10℃~12℃あたりが楽しめる温度帯かと思います。上がりすぎると酸の印象がぼやけてしまうので、そこは注意が必要かもしれません。
ブルゴーニュのワインが高騰している今だからこそ、今回のようなワインを楽しんでみるのもいいのではないでしょうか?
ここまでご一読いただきありがとうございました。また次回の記事でお目にかかりましょう。
飲兵衛薬剤師
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