トスカーナワイン2021年ヴィンテージチャート|理想の気候条件 |代表銘柄の作柄と味わいのポイント

イタリアワイン

こんにちは。わいんとくすりです。

赤ワインの銘醸地、トスカーナ州のヴィンテージ情報を「キャンティ・クラシコ」、「ボルゲリ」2つの銘醸エリアに分けて2021年ヴィンテージを見ていきたいと思います。

2021年は、まさに現行のヴィンテージ!早速紹介していきます。

この記事はこんな人にオススメ

  • トスカーナ州のワインに興味のある人
  • キャンティ・クラシコ、ボルゲリの2021年の作柄を知りたい人
  • イタリアワインで2021年ヴィンテージを探している人

この記事でわかること

結論から言うと、2021年ヴィンテージは気候条件に恵まれ、豊かで凝縮感のあるワインです。その評価は非常に高く、偉大なヴィンテージの一つとも言われています。

早速その背景をみていきましょう。

参考にした評価は有名な評価サイトWINE ADVOCATES(以下、WA)WINE SPECTATOR(以下、WS)の点数を引用させていただきました。

キャンティ・クラシコ2021|WA:95T WS:98

2021年のキャンティ・クラシコはWA、WSの点数からもわかる通り、非常に評価の高い年です。

春先の雨がしっかりとあり、ブドウ樹の成長を促すとともに、夏を越えるための蓄えとなります。

春はやや気温が低い日が続いたため、標高の低い(冷気がたまりやすい)畑では新芽の成長に遅れがみられ、一部生産量が落ちた地域もあるようです。

夏場は良好なヴィンテージを象徴するように乾燥した晴れの日が続き、雨は散発的に降っただけのようです。過度な暑さもなく、春先に降った雨のおかげでブドウへの過度なストレスはかかりませんでした。

8月末から9月にかけて、日中の気温はかなり高くまで上昇しますが、夜間の気温が大幅に低下したことから、酸を保ちながらゆっくりと熟すことができました。ブドウには複雑な風味が備わっており、非常に出来が良かったですようです。

収穫時期は例年と同様で、サンジョヴェーゼの収穫が9月20日ごろから始まります。収穫期の気候は問題なく、ベストなタイミングで収穫することが出来ています。

ワインの味わいは凝縮されたフルボディでありながら、優れたバランスが特徴的。ブラックベリーやスパイスのアロマ、豊満な果実味に良質でなめらかなタンニン、しっかりとした酸が全体をまとめます。もちろん熟成能力も高く、そのポテンシャルがさらに引き出されます。

若いうちに飲むときは状態を確認してから、デカンタージュを行うのも良いと思います。

ブドウの育成にとって理想的な気候条件となっており、非常に高いレベルでバランスが取れた味わいと評価されています。

ボルゲリ|WA:94T WS:99

Lucarelli, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

ボルゲリの2021年もキャンティ・クラシコに負けず劣らず、かなり高い評価を得ています。WSでは現代のトスカーナでは最高のヴィンテージとも称賛されています。

冬から春先にかけては雨が多く、土壌に十分量の水分を蓄えることができました。

春になると気温は徐々に上がり、例年並みの降水量もあったことからブドウ樹は均一に成長することができ、4月中旬に発芽、5月末には開花がみられています。

6月にはすでに夏の気候となり、暑く乾燥した日が続きます。降水量は少ないものの、春までの豊富な雨とボルゲリの利点である土壌の深さのおかげで、ブドウは過度な水分ストレスを受けることなく暑い夏を乗り越えました。

収穫期も暑く、雨の降らない日が続いたおかげで、しっかりと成熟の段階を見極めながら収穫されています。メルローは9月前半、サンジョヴェーゼなどの黒ブドウ品種は9月半ば~9月末にかけて収穫がされたようです。

収穫されたブドウの状態は素晴らしく、粒が小さく、凝縮度の高いことが特徴です。高品質なワインのテイスティングノートには力強さと複雑さ、熟成の大きな可能性を秘めた優美なワインと称しています。

恵まれた天候は、ワインを豊かで濃縮感がありながらも、繊細かつ優美、スケールの大きなものへと昇華させています。

まとめ

いかがでしたか?今回はトスカーナワイン2021ヴィンテージの特徴と評価を記載させていただきました。

2021年ヴィンテージのポイント
  • 雨の多い冬と暑く乾燥した夏
  • ワインはフルボディながらも、繊細でバランス感に優れた仕上がり。
  • 近年のなかでも非常に条件の整った年。グレートヴィンテージのひとつ。

2021年は凝縮感があって非常によい仕上がりになっています。抜栓直後は固い印象がありますが、時間を置く、デカンタージュをすることでその良さを発揮していきます

現行のヴィンテージになりますので、ここは是非試していただきたいワインになります。見かけた際は、是非一度手に取っていただければ嬉しく思います。

この記事があなたのワイン選びの参考になれば幸いです。

ここまでご一読いただきありがとうございました。また次の記事でお目にかかりましょう。

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