ワインの基礎知識 実はあまり知らないブドウのこと

みなさんこんにちは。わいんとくすりです。

 

ワインのお話をするにあたり、これだけは知っておいてもらった方が今後のお話を読み進めやすくなり、理解もしやすくなるだろう。そんなお話を最初は書こうと思います。

 

ワインの記事を読む際はどうしても栽培や醸造のお話が多くなります。それらに用いられる用語が理解できていないと、イメージも付きにくいし、話が全く入ってきません。

 

今回の記事では、ブドウの品種や栽培環境について、これだけはと思うところを簡単にわかりやすくお伝えしていきます。

 

そんな記事を書く私ですが、2023年にオンラインのワインスクール、ワインブックスで学習をさせていただき、無事1度でワインエキスパートの資格を取得することができました。そこで得た知識をもとにみなさんへできる限りわかりやすくお伝えできればと思います。

 

それでは早速いってみましょう。

 

ワインの基礎知識 実はあまり知らないブドウのこと

ワインとは?

ブドウについてお話しする前に、そもそもワインとはなんなのでしょうか?

 

ワインエキスパートの本によれば、「ワインとは、ブドウ果実を原料として醸造した酒類」という記載があります。これをみて当たり前じゃん。と思われる方も多いとお思います。

 

では、ビールや焼酎などと比べてどう違うのか?

 

お酒を造る際の大原則として、糖分(ブドウ糖)が酵母の働きによってアルコールと二酸化炭素に分解されることで作られます。これはワインに限らず、他のお酒も同様です。

ビールや焼酎などは穀物と水が原料なので、ブドウ糖をはじめは含みません。そのため、加熱したりしてデンプンをブドウ糖に変換する工程が必要となります。一方のブドウは果汁にブドウ糖を含んでいますから、その工程が不要になります。

 

加えて、ワインの原料はブドウのみです。水や糖分などを加えることは原則禁止されています。大雑把に言えば、収穫したブドウを潰して置いておけばワインになります。シンプルに造られる分、素材そのものの味がダイレクトに製品に影響します。

 

ブドウのことを理解しておく理由、なんとなく伝わったでしょうか?

次はブドウについてみていきましょう。

 

ブドウの品種

ブドウ品種は多数あり、ワイン用の品種だけでも1500種類ほどあるとも言われています。

これだけ多くのブドウ品種がある上に、栽培環境や生産者の考え方も掛け合わせていくとワインには無限の可能性が広がっています。このバラエティーの豊かさがワインの魅力でもあります。

 

ブドウは果皮の色から2種類に分類されます。黄緑色の果皮をもつ白ブドウは白ワインの原料となり、青紫色の黒ブドウは赤ワインの原料となることが一般的です。例外的にシャンパンなどは黒ブドウからも白のスパークリングが作られることもあります。

 

ワイン用のブドウと食用のブドウも違いがあります。ワイン用のブドウは食用に比べると小粒なことが多く、果皮が分厚く、種もしっかりとしています。食べる時には煩わしい果皮や種ですが、ワインの色調や、赤ワインでは特に重要なタンニン(渋み)を左右する重要な役割を果たしています。

 

一方で、食用のブドウからワインが作れないという訳ではありません。スーパーでも売られており、食用で有名な「デラウェア」からは日本で白ワインやスパークリングワインの原料として用いられています。

 

ブドウの栽培環境〜テロワール〜

ブドウが育つ上で非常に重要となるのが栽培環境です。同じブドウ品種から造られたワインであったとしても、栽培される環境によってブドウの凝縮感や色調などが大きく異なってきます。このようにブドウの樹を取り巻く環境のことを「テロワール」と表現します。

 

このテロワールには3つの要素が挙げられます。それが「気候」「土壌」「地勢」です。

 

気候とは、暖かいのか、寒いのか、雨量は多いのか少ないのかということです。この気候の与える影響ですが、暖かい地域のブドウは熟度が高く、甘くなり、酸味も穏やかです。逆に寒い地域のワインは果実味よりも酸味の印象が強く残りやすいです。また、雨が多い地域はブドウが膨らみやすく、水っぽい仕上がりになるとされています。

 

土壌は砂の粒の大きさやその色がブドウの生育に影響を与えます。粒の大きさは水はけの良さに関わってきますし、土の色は熱の蓄えやすさに関係しています。濃い色の土ほど熱を吸収し、暖かくなります。

 

地勢は畑のある環境です。斜面にあるのか、平地なのか。標高は高いのか、低いのか。川や海は近くにあるのかどうかも重要なポイントです。水はけや日照量、1日の温度差などさまざまな要素を検討し、栽培品種を決めてブドウは育てられています。

 

良いブドウができる条件として、ブドウの樹を甘やかさない、ストレスのある環境に置くことが重要だとされています。人間と同じですね・・・。(汗)

 

ブドウが実るまで

ブドウの樹は、休眠→萌芽→展葉→開花→結実→着色→成熟→収穫という育成サイクルを形成しています。つまりは、春に芽吹き、初夏に葉を茂らせ、花を咲かせます。夏に実をつけ、秋になるといよいよ収穫です。晩秋〜冬は休眠期となり、翌年のための準備に入ります。

 

そして、当たり前かと思われるかもしれませんが、収穫できるのは、年に1回だけです。

 

年に1回ということになりますから、その年にできたブドウでワインを造ることになります。条件の良い年もあれば、もちろん悪い年もあります。病害虫にやられてしまう年だってあると思います。そのような過酷な条件の中、生産者はベストを尽くしてワイン造りを頑張っています。

 

さまざまな収穫年のワインをいろいろな角度から是非楽しんでみてくださいね。

 

ちなみに、ワインボトルに年数の表記があるものを目にしたことがないでしょうか?その年数はブドウの収穫年を表しています。その収穫年のことを「ヴィンテージ」と呼びますので、覚えておきましょう。

 

まとめ

今回はワインとはなんなのか?ワインに使われるブドウの基礎知識をお話ししました。まとめてみますと、

 

・ワインとはブドウのみから造られたお酒。シンプル故に素材の味がダイレクトに伝わる。

・ワイン用のブドウ品種は1500種類。白ブドウと黒ブドウの2種類に分けられる。

・ブドウの樹の置かれる環境によって、できるブドウの味わいは異なってくる。この環境のことを「テロワール」と表現する。

・ブドウの樹には育成サイクルがあり、収穫できるのは年に1回。瓶に表記される収穫年のことを「ヴィンテージ」と呼ぶ。

 

いかがでしたか?ワインを少し勉強したことがある方であれば、聞いたことがある内容も多かったと思います。ですが、今回の内容はワインを知る上で重要になってきますので、是非覚えておいてくださいね。

 

次回はワインの醸造のお話ができればと思います。

 

ここまでご一読いただきありがとうございました。また次回の記事でお会いいたしましょう。

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